2026.04.25 社長日記
先日、神戸のお客様のところへ普段のお礼もかねてご挨拶に伺ってまいりました。
この企業様は、神戸を中心に100棟以上のビルを管理されています。所有されているビルの電気改修工事などは弊社にお声がけをたくさんいただいております。
毎年、夏と冬には、我々協力業者を招いてくださり、交流会を開催してくださいます。この時も本当に皆さんが口をそろえて仰るのは「こんなに我々を大事にしてくださる会社はそうない」
今回私が交流会以外で社長様と面会させていただくのは初めてです。まあ10年ほどのお付き合いとなるのになんと無礼な・・・と反省しております。
面会いただいた事務所フロアーは白を基調とされており、会議室のパーテーションもガラス張りで、外から差し込む太陽の光と社員様の笑顔が、その白さを助長していました。
社長の物腰は、謙虚でそのお顔からは常に笑顔とはつらつとしたエネルギーが放出されておりました。お口から発せられるのは「皆様のおかげで」「皆さんに助けていただいて」しか出てこない。私はどうしても、その姿勢がどこから生まれるのかを知りたくなり「社長はどこかの経営者団体のようなところで学ばれているのですか」と尋ねますが、特にないですというお答え。

そのうちお話は、阪神淡路大震災へ。
「あの時、我が家は耐え残ったんです、でも周囲の建物は崩れはて、多くの方が私の家に泊めて欲しいと言ってこられたのです。でも直後は資材もないし、業者さんも来れない。だから古い建物を使えるようにして再建していくしかなかったんです」とのこと。
「だから、今も30年40年たった古いビルを買っては銀行さんに『何でこんな値打ちの無いビルを買ってくるのか』と怒られます。だけど私はあの時の経験から、新築を建てて儲けるという事をどうしてもやりたいと思えないんです」
私はすっかり忘れかけていた当時の神戸の様子を思い出した。煙が黙々と立ち上り、高速道路は倒れ、その後人々は炊き出しやテント生活を余儀なくされ、本当にこの町は、日本は復活できるのか?と思うくらい。世界大戦を生き抜いた人たちが「空襲直後を思い出す」とまで言った惨状。
多くの火災の原因は電気だった。電建で毎朝唱和しているのは経営理念と事業の意義「私たちは、愛が溢れる社会を共創する、電気インフラ工事会社」震災当時は世捨て人活動を真っ最中で、トライアスロンと自分の事しか考えていない時代だった。その私が、この事業を通じて10年以上かけてたどり着いたのがこの意義で、電気で世界平和を実現したいという志。
この神戸の社長の志に触れたとき、私の志も共鳴したかのように、興奮気味に自社へ戻った。
人は、自身の経験の中で、自分以外の誰かの事を強烈に思った時、志が一気に湧き出るのではないかと思っている。
自分の事を考えているうちは「野望」しか出てこない。志の原点は他人で、利他。野望は、自分の人生だけに作用するが、志は自分の生き方に作用し、その志は自分だけでとどまらず、周囲へ伝播し、更に世代を超えて受け継がれていく。
私たちの志は電気の力で世界平和を実現する事。その映像はまだ近くの映像しか鮮明ではないが、この先、何世代も先の世界がカラー映像で見えるまで磨き続けていこうと思っています。
(松本 晃幸 拝)