2012.07.13 社長日記
先日、弟から電話がなった。
「兄貴、Y君がもう数日の命だ。彼は脳腫瘍の末期でもう数日しか持たないと思う・・・見舞いに行くかい?」
私は
「そんな状態の彼を見たくない、彼も見られたくないだろう・・・・だから遠慮する。彼が亡くなったら連絡をくれ」
そういって電話を切った。
・・・・昨年の暮れに偶然に見たTV番組で彼が務める会社の営業マンとしてTVに出ていた。
「元気そうだな」
そう思っていた。
彼は元々弟と剣道で知り合い、彼がたまたま重機レンタル会社に勤めていたことから、うちの電気工事会社にもちょくちょく営業に来るようになり、何度かお世話になった。
又、お父様も数年前に喉頭がんでお亡くなりになった。お父様も居酒屋を営まれており
「死ぬ前に店の照明器具を綺麗にしたい」
と私に注文をして下さった。
Y君、弟、私の父は剣道で繋がり、私は仕事で・・・
数日後「やはり会いに行こうと」と思った。
もしかして、まだ意識ははっきりしているのでは?と思うといてもたってもいられず病院へ向かった。
彼の意識はもうろうとしていた、お母様が付き添われていた。お母様は
「ただ、無念です・・・」
と涙をこぼされた。
その日彼はほとんど会話もできずにいた。
数日後、また訪れた。たまたま付き添いの方はいらっしゃらなかった。
僕は持参した彼が元気だったころの剣道の試合の写真を持参していた。寝ている彼の枕元において帰った。
数日後、また訪れた、その日の彼は元気だった!私の事も理解していた、少し昔話をした、笑顔もこぼれた、笑顔がこんなに美しいものかと思った。
彼の震える手を握りながら一時間話をした、昨年生まれたばかりの息子さんもベビーカーで面会に来ていた。
彼は、こうなる直前に治す気で手術を受けた、その時に脳に障害も出てしまった、つまり彼は今まだ治す気持ちで生きている、思考能力記憶力もかなり低下しているが彼は主治医の先生の話にはきちんと返事をする。
彼の心は手術を受ける前の「治そう!」という気持ちのまま。
私は、病室を出るとき最後に声を掛けた
「Y君!ベストを尽くそうぜ!剣道の稽古して待ってるから早く来いよ!」
彼は、身体を必死に傾けながらこちらを向きながら、うなずいて笑顔を見せた。
人は命ある限り生きようとするのが本能だ、最後の最後までその生きざまを応援してやるのが本当の友達だと思った、彼が元気なころよりいまは彼と友人としての絆を深めることが出来た、決して遅くないと思う。
最後まで生きてほしい。
また応援に行こうと思う。
