2018.07.10 社長日記
紀省子(きせいし)という闘鶏を育てる名人が、王様がもっていた一羽のすぐれた鶏を鍛えていた。
王様というものは、もともとせっかちである。十日もたたぬうちに「もうぼつぼつ蹴合わせてもいいのではないか」とせっつくと、紀省子は、「まだ、いけません。ちょうど空元氣の最中です」と断った。
そう言われては「無理に」とも言えぬので、やむなくすっこんだ王様は、それから十日たつと、もうじりじりしてきて、「どうじゃ」と催促する。だが紀省子は「相手を見ると、すぐ興奮するのでいけません」ととりつくしまもない。それから十日待たされた王様は「いくら何でも、もうええじゃろう」と紀省子の尻をたたくと、「まだ、いけません。かなり自信はできたのですが、どうも相手に対して、何がこやつ!と嵩(かさ)にかかるところがあります。」
不精不精、あきらめた王様に、それから十日たって、やっと名人はオーケーを与えた。
「もう、ぼつぼつよろしいでしょう。相手が挑戦してきても、いっこうに平氣でちょっと見ると木鶏のごとく、その徳が完成しています。これからは、どんな敵が現れても戦う前にしっぽをまいて退却することでしょう」
壮子の添話
雑誌「致知」を社員で読み、それについて感想を美点凝視で話し合う会「木鶏会」を月一度、社内で開催しています。
私が木鶏のようになる日はいつのことか・・・・?
